室堂 〜 五色ヶ原 〜 薬師岳 〜 折立

-青春18きっぷで行く北アルプスPart II-

7月26日(火)曇り

 立山駅では登山客が多くて、早い時間のケーブルカーに乗れないのではないかと心配していたが、運良く6:50発のケーブルカーに

乗ることが出来、美女平では7:10発のバスに乗ることができた。

 バスを下車して室堂ターミナルから外に出てみると、ガスが濃くて前の「立山玉殿の湧水」の辺りもぼんやり霞んで見える。多くの

登山家が水を汲んだり、輪になって準備運動をしたりしている。私達も先ず立山の名水を汲み、準備運動をする。出発前に元気な一行

の写真を「立山」の大きな石碑と雪渓をバックにして撮ったが、残念ながらぼんやりしていて、良い写真にはならない。明るさとコン

トラストを上げると、雪渓が見えなくなっている。

 8:15に出発。立山玉殿の湧水から一段高い室堂平に上がり、広い遊歩道を一の越の方に進む。ガスがかかっているので、周囲の

景色は余り見えないが、足下を見れば両側のお花畑にはシナノキンバイ、ハクサンイチゲ、チングルマなどの花が咲いている。

 この石畳の遊歩道を直進すれば、一の越山荘の方に行くのだが、私たちは右折して浄土山へ向かう。しばらく進むと最初の雪渓がある。

雪の上では夏山の案内標柱の方に行かず、向こうの山道に向かって真直ぐに登る。登山道を登っていると、ロープや杭などを持った数名

の整備員が追い抜いて行く。このような人たちのお陰で私達は安全な山歩きが出来るのだ。

 9:00丸木のベンチで休憩する。9:15浄土山登山口の標識を通過。9:30急登の途中で休憩する。一の越を回るより浄土山

経由の方が距離が短いと思ったが、雪渓があったり岩の急登があったりして、なかなか険しいコースである。登っていると左側のお花

畑に雷鳥の親子がいる。このようにガスがかかった時には、雷鳥も安心できるのであろう。

 9:47やっと平坦な地点に到着した。丸木ベンチで休んでいると傍に珍しい高山植物がある。写真を撮って、近くの登山家に尋

ねると「タカネヤハズハハコ」と教えてくださった。今回の山歩き中この花に度々出会った。左側から一の越からの登山道が合流する。

 10:23富山大学立山研究室の建物と櫓がある浄土山南峰で休憩。これから尾根道を南に向かって進む。龍王岳は西側を巻いて行く。

11:10雪渓。11:19鬼岳東面の案内標識通過。11:27〜11:37アイゼン無しで注意して雪渓を渡る。

鬼岳東面は険しい崖道が多く、剱岳のカニの横這いのような険しい道や岩山などがあり、気を抜く暇はない。

 11:37 鬼岳東面の岩場の峠で3人の先客がガスボンベを出して昼食をとっていた。私達もここで昼食をとることにする。傍に

ベニバナイチゴの花が見える。「先ほどここにオコジョが3匹いましたよ」と先客が教えて下さる。弁当を食べていると出て来た。

1匹の可愛いオコジョが岩の上をチョロチョロと走った。勿論写真を撮る暇はない。

 12:17 昼食が終わると獅子岳を目指して南下を始める。 直ぐに木道が迎えてくれる。12:30急登をジグザグに登る。

しばらく登ると岩場のピークに出る。 12:48獅子岳の頂上に到着する。獅子岳を超えて下ると岩場で梯子が待っている。これから

浮き石に乗らないように気をつけてザレ場を下る。13:00雪渓を見下ろしながら休憩する。

 13:46ザレ場の急な坂を下っていると、ガスが晴れ始めた。ヤッタ! 14:05鞍部のザラ峠に到着する。これを登れば、も

う五色ヶ原の台地だ。12:16ザラ峠から少し登った所の赤土の山肌が露出した崖の下で休憩する。もう一息だ。

 14:40木道に乗る。もう五色ヶ原だ。左前に五色ヶ原ヒュッテが見える。しばらく進むと雪渓で美しい模様の鷺岳が現れる。

その左に五色ヶ原山荘の白い建物やタンクが見える。

 15:05五色ヶ原山荘に無事到着する。早速チェックインをする。昼食の弁当付きで10、000円。大きなステンレスのお風呂

があって素晴らしい。

 

  

 部屋に落ち着くと、外に出て周囲の様子をカメラに納める。何しろお天気が不安定で、明日この景色が見えるとは限らないのだから。目の

前の北西にある山が鷺山、その向こうにあるのが明日最初に登る鳶山である。雪渓で縞模様になっているのが美しい。

東の方を見れば五色ヶ原の向こうに、昨年縦走した野口五郎岳から烏帽子岳が見えて懐かしい。北の方角を見れば、今日歩いた山々の向こ

うに立山の雄山がどっしりと聳えている。他の人たちも雄山をバックに写真を撮っている。

次のページへ