徳島県の最高峰

剣山 TSURUGISAN (1954.7m)

ーキレンゲショウマ、瞼の花を求めてー

 剣山には、これまで数回登っており、山頂の山小屋に泊まって、はるか西の三嶺(みうね、さんれい)

へ縦走したこともある。しかし花への関心が少なかった為か、それともキレンゲショウマが今日ほど知ら

れていなかった為か、これまで行場の方を巡るコースへ入ったことはなかった。

 数年前にテレビドラマで、宮尾登美子の「天涯の花」が放映された。その時初めてキレンゲショウマ

という花が剣山にあることを知った。ドラマから察すると、とても危険な場所にあるようだ。

 昨年の秋、四国の伊予富士へ登った折、花に詳しい知人から一冊の花ガイドブック「花かおる剣山」

を戴いた。バスの中でそのページをめくっていると、あったのだ。キレンゲショウマのページがあった

のだ。そこにはレモン色の美しいキレンゲショウマのアップの写真と薄暗い山の斜面に群生している

キレンゲショウマが紹介されていた。「この花を見ました?」と尋ねると、答えは勿論「Yes」である。

他の知人に尋ねても、「最近のツアーでキレンゲショウマを見て、阿波踊りも見て帰った」という答え

が数人から返った。

 そのガイドブックには剣山へ登るコースとして6モデルコースが紹介されている。そして表紙の扉

には「剣山イラストマップ」が載っている。そして行場の所には黄色の花マークがある。7月下旬

から8月中旬に行場を通るコースなら、どのコースでもキレンゲショウマに逢えそうだ。

 今年は是非このコースを辿って瞼のキレンゲショウマに逢ってみたい。図書館で宮尾登美子の

「天涯の花」を借りて讀むと、作者は実際には、この山に登っていないということだが、24種類の

花の名前が出てくるし、188ページと424ページの辺りにはキレンゲショウマの花が出てきて、

益々私をキレンゲショウマの虜にしてしまった。

 今年の登山計画では、二つのツーリストがキレンゲショウマのコースを発表した。早い方は剣山

だけでなく三嶺も入っていた。直ぐに申し込みをした。まだ申し込みは4名ということであった。

しばらくして、もう1社から「キレンゲショウマの剣山、一の森」。期日は平成21年7月29日〜

7月30日である。既にA社に申し込んでいるが、定員不足で中止になる恐れがあるので、電話で

了解をとって、B社に申し込みをする。A社は中止になったそうで、B社に申し込んで良かった。

 7月29日の21:40に山陽自動車道、熊毛ICでバスに乗り込む。22名と聞いていたが、

梅雨が上がらず、天気予報も余り良くないので、キャンセルしたのか、参加者は19名、スタッ

フ2名、ドライバー2名での夜行バスである。宮島SAを過ぎると、もう就寝時間。豊浜SAでトイレ

休憩はあるが、可成り眠ったようだ。四国の狭い曲がりくねった道を走っていた感じ。

 見ノ越駐車場到着は3:35。4:15起床。出発時間5:30まで身支度、朝食、準備運動。、、

 

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