安達太良山 MT.ADATARA (1700m) | ||||||||||||||
6月16日(月)晴れ
安達太良山の中腹にある宿に泊まった私達が驚いたのは、夜明けが早いことである。4時に目を覚ますと、もう東の空は赤く染まっている。日の出の写真を撮ろうと焦ったのが4:18であった。本州の西の端と東ではこれだけ時差があるのだと遠隔の地に来たことを実感する。 朝風呂を浴びて朝食前の散策に出かける。ホテルから車道を横断して緩い坂道を下ると、鏡ヶ池cを中心とした公園がある。朝の静寂の中で小鳥がうたう。水面には周囲の木立は勿論のこと「乳首山」と高村光太郎の「智恵子抄」で有名な安達太良山の姿がハッキリと映っている。池の周りを見ると、万葉集 巻14「安達太良の嶺にふす鹿のありつつも あれはいたらむねどなりそね」や後遺和歌集 源 重之 「みちのくの安達のまゆみ ひくやとて きみに我が身を まかせつるかな」などの句碑が見られる。夕日が丘の展望台に上がると、那須火山帯に属する安達太良山を中心とする山々が一段と良く見える。「今日は あの乳首の所まで行くのだ」と心が弾む。 朝食後、7:45に宿を出発して安達太良高原スキー場へ向かう。今日のドライバーはNさんである。スキー場のADATARAロープウエイ奥岳登山口駅に到着したのは8:00であった。始発便は8:30、これを待っている福島のグループから親切なアドバイスを受けたり、集合写真を撮ったりして出発を待つ。8:30発の「あだたらエクスプレス」は8:35に1305mの展望台に到着した。 「皇太子同妃両殿下行啓記念」の案内柱が立つ登山口から山歩きが始まる。 |
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赤いドウダンツツジやウラジロヨウラクの花のトンネルを行くと五葉松平に出る。足下にはマイズルソウ、イワカガミがなどが咲いている。
これまではごろごろ道で歩きにくかったが、9:45木道が始まって歩きやすくなった。でも木道ばかりではない。ごろごろ道も間に入る。 ヤシオツツジが花盛りで、ツマトリソウ、コミネカエデなど花は多いし、空は真っ青で気分爽快である。 9:05休憩。歩き始めて30分、このぐらいで休憩をとるのが一番良い。しっかり水分をとっておこう。地元の人が親切に教えて下さる「振り返ってごらん。あれが阿武隈山地だよ」 |
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しばらくすると北に黒々とした鉄山、その左側に乳首の形をした安達太良山の頂上が見えてきた。登山道はだんだんと火山地帯特有のごろごろ道で、岩の間を縫うように歩くことになる。
間もなく山頂直下の台地に到着する。遠くから見ると乳首のように見えた山頂は数メートルの大岩が積み重なっており、鎖をもって登るようになっている。10:11岩峰の頂きに到着する。頂上からの眺望は抜群、遮る物は何もなく、その上快晴なので、遠くまで視界が良い。 明日、明後日に登る吾妻連峰、磐梯山、阿武隈山地などが良く見える。早く到着した仲間はもう食事も終わったようだが、私達も少し軽食をとっておく。頂上での記念写真を撮り、万歳三唱をして10:25にくろがね小屋に向けて出発する。 |
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頂上直下の台地に降りると、そこからは牛の背の稜線を北進する。左下は赤茶けた擂り鉢状の沼の平火口原である。牛の背から馬の背の稜線を更に進めば鉄山に通じるのであるが、私達は沼尻分岐から右下に下って行く。その分岐点に10:50に到着。そこで新潟から車を飛ばして来た一人旅の山男、町田さんに会う。写真を1枚撮らせていただく。
出発すると直ぐに、くろがね小屋への分岐点、仲間はもうこの道を下っている。急ぎ足で追い付いて、暫く歩くとウラジロヨウラク、ミネズオウ、ショウジョウバカマなど花の多い道である。右下の方からカッコウ、カッコウ、、、が聞こえてくる。 11:30くろがね小屋に到着する。みんなここの温泉に入るのを楽しみにしていたので、ここで入浴,休憩時間をとる。この小屋は標高1436mだそうだ。記念にバンダナを買う。 |
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くろがね小屋での入浴を終えて、12時に勢至平の方へ下山開始。
相変わらず、色々と変わった花や高山植物が多い。教えてもらった花のメモを見れば、オオカメノキ(ムシカリ)の白い花、ウラジロヨウラク、サラサドウダン、ミヤココゴミなど。 12:16水場。12:25勢至平に到着、休憩。案内標識には奥岳登山口まで2.6km、くろがね小屋まで1.3kmと書いてある。 休憩を終えて下山を開始して間もなくIさんが石の上で滑ってころんだ。「誰か来て!」という女性の叫び声。急いで近寄ってみると、唇から血が出ている。幸い頭は打っていない。「足がつった」ということなので足首をしっかりと屈伸してあげる。しばらく休んで元気に下山開始。 しばらく下ると、「あだたら渓谷自然歩道」の呼び物であるレンゲツツジのオンパレード。これを見る為にわざわざ勢至平コースを下ることにしたのだ。ベニウツギも見られる。 12:45奥岳登山口まであと1.7kmの表示を通過する。ツクバネウツギ、ギンリョウソウ 13:02車道に出たので、もう渓谷自然歩道は終わったのかと思うと、直ぐにまた山道に入った。13:11再び車道に出て、また山道に入る。13:18車道から橋を渡って「あだたら渓谷自然歩道」終わり。 |
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13:40に駐車場を出発した一行は14時に道の駅「土湯」
で休憩、買い物。R115で土湯峠へ、14:42土湯峠ICから磐梯吾妻スカイラインへ。猿が両側から歓迎してくれる。 15:05浄土平到着、正面に吾妻小富士。集合写真を撮って登山開始。頂上到着15:35。ぐるっと火口を一周して下山。 16:11駐車場出発。中丿沢温泉のホテル到着は16:55であった。 万歩計:23680歩 今晩の宿は磐梯高原リゾートイン 「ぼなり」である。 |
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