寒峰(かんぽう)1604m
ー福寿草(フクジュソウ)群落と平家伝説の山ー |
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B旅行会社のツアーに「福寿草の寒峰」の登山計画が発表された。別名「元日草」とも呼ばれるおめでたい福寿草は、西日本では九州の仰烏帽子山が有名である。 私達が初めて福寿草に逢ったのは、平成11年3月22日九州の仰烏帽子山であった。朝、登る時には「この辺りが福寿草の群落だ」というぐらいの感じであったが、下山の折に見る福寿草は、花びらがパッと開き、日光を浴びて一段と輝きか増して、大きな感激を抱いた記憶がある。 今回、四国の東祖谷地区の山で福寿草が見られるというので、申し込むと既に満員。キャンセル待ちということだった。 運良く、ツアーに参加できることになり、平成21年3月21日夜9時10分に山陽自動車道「熊毛IC] でバスに乗り込む。 その後、岩国、広島まで、乗客を拾って、全参加者24名が乗り込んだ夜行バスは瀬戸大橋を渡り、午前4時過ぎに「かずら橋」近くの道の駅に到着する。そこで仮眠、朝食、身支度をすることになる。 5:35に道の駅を出発した一行は、小雨の中を東祖谷中学校を目指す。普通車ならば、住吉神社の近くまで車で行けるのだが、大型バスは東祖谷中学校周辺までしか行けない。6:10に駐車場に着いて身支度をする。雨は余り降らないが、一応完全武装をして、準備運動をする。この辺りが標高600mを少し切るぐらいだから、頂上までの標高差は1000mである。 これから橋を渡って右折して国道439号線の下瀬集落を通って行く。「八幡神社」の案内に従って急斜面をジグザグに走る車道を歩く。お陰でこのように急な斜面で人々がどのように家を建て、段々畑を耕作しているかが良く分かる。道端にはフキノトウや白いショウジョウバカマが眼を引く。(910m) 7:24住吉神社の長い石段に到着。ここには「奥の井寒峰花回廊」と住吉神社の立派な案内版がある。 |
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住吉神社の階段を登り、先ず神社に参拝、安全登山の祈願をする。休憩。935m
駐車場を出発して、周囲の景色を見たり、写真を撮りながら歩いてきたので、長い距離とも思わなかったけれども、もう1時間歩いているのだ。その間に平家の安徳帝と関係のある八幡神社もあった。安徳天皇御陵は壇浦に近い山口県下関市豊田にもある。 7:32休憩が終わると、神社の左側から杉林の登山道を登ってゆく。しばらく登っていると新しい林道に出て来た。ここに「寒峰登山道入り口」の案内標識がある。小休憩。990m |
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「福寿草の写真は下山の折にゆっくり撮ってもらうから」とリーダーが言われるが、下山の時は今以上にお天気が良くなっているとは限らない。そう思って寸時を惜しんで、良い写真を撮ろうと本気になる。この辺りは木は比較的まばらで、苔むした岩がごろごろしている。そして道の傍には福寿草についての看板がある。
休憩が終わると、福寿草の花園を後にして、植林した急な登山道に入ってゆく。急登をしばらく進むと、9:02に樹林帯を抜けて比較的平らな尾根に出て来た。休憩 1370m 水分補給をして、しばらく進むと、9:20三角点に到着する。ガイドブックによると、これは栗枝渡の四等三角点のようだ。 9:40ブナ林の中で休憩。これから自然林を右から巻いていくと湿地帯に出る。寒峰という大きな案内版の矢印の方に登って行くと、展望の開けたササ原になり、寒峰の頂上がガスの中に現れた。もうすぐ頂上だ。ササをこいで進むと10:20頂上到着。 大パノラマの展望を期待していたが、あいにくガスが濃くて、視界は悪い。その上、風も強いので、風の当たらない所で軽食をとる。昼食は福寿草の所に決まっている。下山前に証拠写真を1枚撮ってもらう。 |
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10:36登って来た道を下山開始する。東の尾根の方を回る周遊コースもあるらしいが、今回は往路を下って行く。急な所は、雨の後だから下りがこわい。しかし下りは楽である。登る時に気付かなかった山の様子が楽しめる。
10:56三角点を通過する。11:40比較的平らな地点で休憩する。1440m 12:04福寿草の群生地に到着。ここで昼食、休憩である。陽は照っていないけれども明るさは増し、花の咲き方はやはり今朝見た時よりも一段と華麗になっている。花を踏まないように気をつけながらより良い対象を探して歩く。この方にも福寿草の群生がるという程、広い範囲に蕾や花が手招きをしている。 全員の集合写真を撮って12:40に福寿草のオアシスを後にして下山を開始する。13:02林道の寒峰登山道入り口標識に到着する。林道を横断して再び植林帯の登山道を下って行く。 13:18住吉神社に到着。お礼のお参りをして石段を下り、舗装道路を駐車場まで戻る。ここからはもうリーダーも何もない。 それぞれマイペースで駐車場へ急ぐという感じである。自分は折角訪れた日本三大秘境の一つと言われる急傾斜地に佇む人家や段々畑の様子を見ながら楽しい一人歩きをする。ここには色々な平家伝説、それに関わるお祭りやイベントもあるらしい。 14;08駐車場に到着。みんな登山靴を脱いだり、身支度をして帰る準備をする。14:22にバスは温泉を目指して出発する。15:10から16時まで「祖谷秘境の湯」で入浴と休憩をして、心身共にすっきりし、ゆっくりとくつろぐ。 帰リは、瀬戸大橋ではなく、しまなみ自動車道を通って帰ることになる。石鎚山SAでトイレ休憩。18時にしまなみICに乗り、9:18福山西ICを通過する。予定よりおよそ30分遅れということだったが、安全運転のお陰で21:30熊毛ICに無事到着する。お世話になった皆さんにお礼を言って下車する。お天気が悪くて、頂上でのパノラマを楽しむことが出来なかったけれども、久しぶりに素晴らしい福寿草に逢うことが出来て満足である。皆さん本当に有り難うございました。 |
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