穂高連峰(涸沢岳〜奥穂高岳〜前穂高岳)縦走

ー憧れの 穂高連峰縦走登山 に 挑戦ー

(2010年8月25日〜28日)

8月26日(木)
 身支度をした一行はストレッチ体操をし、2班に分かれて、意気揚々と徳沢ロッジを午前5時に出発する。
5:21パノラマコースの登山口である新村橋を通過する。明神岳の北尾根が美しいので、写真を撮る。
6:10新装の横尾山荘に到着。ここで6:30まで朝食、休憩。横尾大橋を渡って横尾谷へ入ってさかのぼ
る。シラビソの林を抜けると、6:54右側に横尾岩小舎跡、左には屏風の頭が切り立つように聳えている。
7:10休憩をする(標高1845m)。ガイドのYさんからクルマバソウを紹介してもらう。ムシカリ。
屏風岩を左に回りながら横尾谷を進んで、7:42横尾本谷橋を渡る。ここが最後の水場である。これから
本格的な登山道になる。ジグザグの急登を進む。 8:10〜8:20休憩をする。谷の向こうは横尾尾根で
ある。9:16休憩をする。ハクサンフウロ 
美しい涸沢カールには雪渓があるが、私たちは直進して涸沢ヒュッテを目す。振り返れば大天井岳がどっしり
と座す。最初、「あれは常念岳だ」という人もいたが、常念岳はもっと右の方にあって、ここでは見えない。
9:43パノラマコース分岐に差し掛かる。直ぐその上が涸沢ヒュッテで、私たちはここで昼食をとる。

 10:45昼食、休憩が終わると、涸沢小屋を経て、北穂高岳分岐をザイテングラード(支稜)の取り付き
に向かう。左に狸に似た岩が見える。ガイドさんから「たぬき岩」という名前を教えてもらう。チングルマ
10:55常念岳が大きく見える所で休憩する。辺りにはヨツバシオガマ、イワツメグサが咲いている。

 ザイテングラードとはどんな所だろう。ザイテングラードは涸沢岳から伸びる岩稜の険しい小尾根だが、登
山道は良く整備されており、必要な所には鎖場や鉄はしごがあるので、気をつけて登れば大丈夫である。
11:11ザイテングラードで休憩。12:17休憩。急な岩場にさしかかったので、ストックを仕舞う。
12:44休憩。チシマギキョウ
 13:18急なザイテングラードを登り詰めると白出のコルにある穂高岳山荘に到着する。18750歩
テラスには多くの登山客が休憩したり、前の常念岳の方をカメラに収めたりしている。
山荘に向かって左手には、明日登る大岩が屏風のように切り立っていて、数名の登山家が下って来ている。
私たち一行は、ザックを置いて整理体操をして、宿泊の2段ベッドの部屋に入る。
特別に話し合った訳ではないが、男子は梯子を上って上段へ場所をとる。

 14:10ガスが晴れたので、予定していた計画通り、水と防寒着を持って右上の涸沢岳へ出発する。
途中のテントサイトには数張りのテントが見える。その傍を通って岩稜帯の急登をジグザグに登って行く。
後ろを振り返れば、明日登る奥穂高岳とジャンダルムが素晴らしい。妻たちは若い頃にあのジャンダルムに
登ったそうだが。今回のコースには入っていない。左を見れば、笠ヶ岳、右下をみれば、涸沢カールである。
14:30涸沢岳頂上に到着する。前方には北穂高岳の向こうに懐かしい槍ヶ岳がどっしりと聳えている。
360度のパノラマ風景、周囲の写真を撮って、涸沢のテントサイトの方を眺めていると、ブロッケン現象。
みんな大喜びで、両手を大きく振ったり、立ったり座ったりして楽しむ。

 14:52下山開始。ガレ場の斜面を注意して下る。 15:07山荘着。21500歩

 17:00から夕食。夕食後、笠ヶ岳に沈む夕日を撮ろうとしたが、生憎ガスが出て撮影出来ない。それで
も「執念だ」と言って、頑張っていたら18:30頃ガスが晴れて、何枚か写真が撮れて有頂天になってい
た。バッテリーが上がったので、部屋に戻って、取り替えている時に、魔の一瞬。私の頭に異変が起こった?
それまで撮った写真を全部消してしてしまったのだ。どんなに悔いても後戻りは出来ない。

 お陰で、その夜は眠れなかった。このような訳で初日の写真は掲載出来ない。


 8月27日(金)
 4:10起床。5:10朝食。出発の用意をした一行は、山荘の前に集まって準備運動でストレッチ体操。
出発前にガイドから次のような注意があった。「ストックは仕舞う。カメラはいらない。おしゃべり禁止」。
6:00山荘に覆いかぶさるような岩山に登り始める。いきなり鉄はしご。注意し、間をあけて登って行く。
 急な岩稜帯の登山道は3点確保というが、両手両足を使っての緊張の連続である。

6:30休憩。登って来た方を振り返れば、もう山荘は見えないが、昨日登った涸沢岳の向こうに北穂高岳、
 更にその向こうに懐かしい槍ヶ岳が聳えている。お天気が良いので遠くまで視界抜群だ。万歳!万歳!

 6:58奥穂高岳山頂に到着。山頂は意外に広いが、既に先客が多く、一段と高い山頂の祠をバックに写真
を撮ろうと、多くの人が順番に並んでいる。順番を待ちながら西方を見れば、目の前のジャンダルムは迫力満
点である。これを越えて更に進めば、西穂高岳に行けるのだ。

テラスで朝日にカメラを向ける登山客
これから鉄はしごを登る岩稜の登山道
朝日をあびてストレッチをする仲間
岩稜の登山道をジグザグに登る一行
振り返れば、懐かしい槍が岳
山岳標高第3位の奥穂高岳山頂
奥穂高岳山頂の祠をバックにポーズ
妻たちが登ったというジャンダルム
 7:30前穂高岳に向けて出発。これから南東に伸びる吊尾根を下る。上高地から見上げれば、吊尾根はロープ
を吊ったような尾根に見えるが、近寄って見ると、鋸の歯のようにゴツゴツした険しい岩稜である。
 8:27やっと吊尾根を過ぎた所で休憩。目の前に前穂高岳が迫って来た。
                                                                    9:24紀美子平に到着。ここにも先客が大勢いる。ガイドからの指示に従って、大きな荷物はここに置いて、身
を軽くして前穂高岳へ登るための基地になる。前穂高岳の頂上で昼食というので、弁当と飲料水を持参する。
 9:34出発用意が出来ると、前穂高岳へ登山開始。大きな岩がゴロゴロしている急坂の登山道を浮き石、落石
に注意しながら登るのは大変である。下山する人、追い越しをかける人がいるので、危険度は更に増してくる。

 10:12前穂高岳頂上に到着して10:40まで昼食、休憩。途中で追い越して行った韓国の大パーテイも一
緒で、頂上広場は賑やかである。山荘で貰った朴葉寿司の弁当は美味しかった。頂上に立った証拠写真を撮っても
らう。なお、帰りのバスの中で驚いたのだが、私たちは「あるく登頂証明書」として、涸沢岳3103m、
 奥穂高岳3190m。前穂高岳3090mの3枚の立派な証明書を一人一人に配ってもらった。
11:13紀美子平に戻った一行は、置いていた荷物の整理をして、下山の用意をする。これから長い鎖場や鉄は
しごが私たちを待っている。

奥穂高岳から吊尾根へ下って行く
吊尾根、急勾配の岩道を下る一行
左は尾根、右は谷、踏み外したら?
1株のトウヤクリンドウが微笑む
間近に前穂高岳が聳える
紀美子平に近づいている仲間
紀美子平に到着して荷物の仕分け
前穂高岳の山頂で登頂証拠写真
 11:28〜12:22ここで早速ザイルでサポートする鎖場、みんなは「これならザイルを使わなくても大
丈夫だよ」と言っているが、山岳ガイドに従わなくてはならない。この紀美子平からの急登の下りが有名な重太
郎新道である。ガイドとしては安全第一を考えて、ザイルの使用が必要だと判断したのであろう。
 鎖場の上と下にガイドが付き、一人ずつロープを腰に縛ってもらい、鎖をもって降りる。下に到着したら、
 ロープを上まで引き上げて次の人に縛る。この作業の繰り返し。これでは大変だ。そのうちに他の団体も溜
まってきて、大渋滞になる。そこで適当な所で他の団体に順番を譲り、先に降りてもらう。
 12:48 雷鳥広場で休憩。ホシカラス 13:28岳沢パノラマで休憩。
14:22〜14:36 カモシカの立場で休憩。トリカブト、カケカラス 
14:56 鉄はしご 。 15:10トリカブトやオタカラコウが斜面に花畑を作っている。
15:24 テントサイトを通過する。 1本のクルマユリが美しい。
 15:42岳沢小屋に到着して休憩。小さい器のホットミルクが500円、高地だからかな? クガイソウ
 進行方向を見れば、上高地の赤い屋根のホテルが直ぐ下に見えるが、まだまだ距離はある。
16:40梓川の傍で休憩。ウツギ      17:40休憩 
18:20 今宵の宿舎、上高地西糸屋山荘、別館に到着する。22300歩
 好天の中、無事に縦走出来たことを祝して生ビールで乾杯。久しぶりの生ビールの味は忘れられない。
西穂高岳への稜線がまぶしく輝く
紀美子平の案内標識、右下が重太郎新道
ここが問題の鎖場、ザイルで支援
このように急な岩場を鎖で下る
この鉄はしごは少し構造が違う
お天気だから良いが、雨が降ったら?
ミヤマトリカブト、この下の方に沢山
新装の岳沢小屋で一休み
前穂高岳から来た私たちは上高地へ
この風穴の前は涼しい。萩市にもあるよ
 8月28日(土)
 6:00朝食前の散策。梓川沿いの遊歩道をウエストンレリーフ碑まで往復。
6:50朝食 7:40ザックを玄関前において、集合時間まで自由散策ということで、一人で出かける。
先ず近くの河童橋へ行き、誰もが狙うベストアングルで前日に仲間と縦走した奥穂高岳から吊り尾根、前穂
高岳、更には明神岳の写真を撮る。多くのカメラマンが同じようにカメラを構えているので、大都会のラッ
シュ時のような大混雑である。その後、梓川を渡って、懐かしい大正池へ向かい、8:48に到着する。
そこから引き返し、9:00田代池。9:16田代橋。9:24ウエストンレリーフ碑。
9:45上高地アルペンホテルに立寄り、セルフサービスのコーヒー200円で休憩する。
10:00ホテルへ戻り。みんなでバス停へ。14512歩。

10:40バス出発。11:12〜12:40平湯温泉で入浴、昼食、休憩。
14:43〜15:00関SA。   16:30〜16:45草津SA 
17:25京都(竹田)。18:10大阪(梅田)着。                       


 大阪駅桜橋口へ行って、高速夜行バスの窓口で尋ねると、幸いにも3席空いているとのこと、早速切符を
買う。23時の発車時間まで、ゆっくり休憩、この時間を利用して、ホームページの作成に取りかかる。
 それにしても、旅行中ずっと好天に恵まれ、ツアーでは異分爺が1名飛び込んだのにも拘らず、みんなに
暖かく迎えてもらえて本当に嬉しかった。お陰で快適で安全な山旅を十二分に楽しむことが出来た。この場
を借りて、お世話なっ たリーダー、山岳ガイド、バスドライバー、仲間のみなさんにお礼の言葉を贈りた
い。本当に有り難うございました。感謝。

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