2005年 12月10日〜11日 |
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私達の山の会は、忘年登山として「火の国 阿蘇ー高岳」に登ることを発表した。この機会を逃してはいけないと、私達は9月の発表の時点で直ぐに夫婦で申し込みをした。阿蘇山と言えば、最東端の根子岳1408m、最高峰の高岳1592m、噴煙を吐いている中岳1506m、西方の草原の山 烏帽子岳1337m、その北方の杵島岳1270mの「阿蘇五岳」を指す。
第1日目の12月10日(土)は、16名がマイクロバスに乗り込み、午前8時に徳山駅を出発する。最初20名の申し込みがあったけれども、いろいろな事情でキャンセルがあったそうだ。お陰で車内に余裕があり、荷物を置くのに都合が良かった。 男性9名、女性7名の構成で楽しいバス旅行ができる。途中サービスエリアでトイレ休憩をして、11:22に熊本ICを通過する。 12時からセブンイレブンの駐車場で昼食をとる。阿蘇山に近付くと山の頂きに雪が見えてくる。「これではアイゼンが要るぞ」、「私はアイゼンを持って来ているよ」、「高岳は溶岩が流れたゴロゴロの道だから、アイゼンを使わない方が安全だ」など、車中での話が弾む。 12:45に烏帽子岳登山口に到着した一行は、車道脇の空き地で山登りの支度や準備運動をして、12:55に出発する。左側に噴煙を吐いている中岳、雪を冠った高岳がどっしりと聳えている。
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烏帽子岳への登山道は緩やかな勾配で、普通なら楽しいトレッキングができるが、今日は雪道であるので、注意を要する。特に下山は気をつけないと滑りそうな所が何ケ所もある。尾根に登ると早い時点から正面の頂上を始め、右側の方の山裾まで山の全容が見られる。その上、左手には、すっかり雪を冠った高岳の一帯が眺められて、写真に納めたい光景は幾らでもある。高度が上がると、道の両側の低木が雪を冠り、綺麗なクリスマスツリーの感じの所がある。お天気は良いし、本当に楽しい山歩きである。
13:50に烏帽子岳頂上に到着して、互いに喜びあい、記念の集合写真を撮る。14時に下山開始した一行は雪道に注意しながら、ゆっくりと進む。特に下りが苦手な人は大変である。支える木が道ばたにあれば、それを握って安全に降りれれるけれども、両側が茅のような所は大変である。最初から腰を下ろして滑る体勢で下りる人もいる。 |
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烏帽子岳から下山した一行は、バスに乗り込んで、もう一つの山、杵島岳の登山口まで移動する。駐車場についたのは14:50であった。バスを下車すると、もう支度は出来ているので、そのまま14:55に出発する。
烏帽子岳もこれから登る杵島岳もこれまでに登ったことはあるが、登る時期が異なり、仲間が違えば、趣は全く異なるものである。杵島岳は登山口から頂上までの標高差は200mぐらいであるが、殆ど直登のコンクリート階段で変化がなく、余り面白い山とは言えない。ただ、階段の段差が小さいので、女性は喜んでいるようであった。樹木はなくて、見晴しが良いので、ずうっと周囲の景色を楽しみながら登ることができる。 途中で、先程登ったばかりの烏帽子岳が、余りにも格好よく、均整のとれた山容をあらわしているので、1枚の写真を撮った。頂上に到着したのは15:20。お天気が良いし、背景が良いので、それぞれ写真を撮りあっている。10分ばかり頂上で周囲の雪景色を 楽しんでから、登山口の駐車場に到着したのは15:45であった。 |
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第一日目の予定の登山を無事に終えて、私達は再びマイクロバスに乗り込んだ。これから阿蘇五岳南麓、標高700m以上もある地獄温泉「清風荘」へ向かう。この宿は「一度は泊まりたい名湯、日本の温泉宿」(永岡書店)にも紹介されているだけあって、中々味がある。中でも私達が最初に入った泥湯の「すずめの湯」は室内風呂と露天風呂があり、その数も多い。リュウマチ、肩凝り、神経痛などいろいろと効能があるらしい。入浴後は楽しい忘年会で第一日目が終わった。
第二日目は6時に起床、朝風呂を終えて、7時から食事処「曲水庵」美味しい朝食をとる。 今日は今回の山行きの中心である高岳に登る。心配していたお天気は良好、みんな明るい笑顔でマイクロバスに乗り込んで、7:50に宿を出発する。8:45に登山口のある仙酔峡駐車場に到着する。各自で身支度と準備運動をして、8:55に仙酔峡登山口を出発する。これから登る仙酔尾根は通称バカ尾根とも言われるそうだが、溶岩がゴロゴロした登山道である。 9時にやや平らな尾根に出たところで小休憩をする。仙酔尾根を登る時、左手に虎ヶ峰、鷲ヶ峰が聳え、右手は仙酔谷である。この虎ヶ峰、鷲ヶ峰は下の車道をドライブしている時も、遠くから時々見えていた奇妙な形をした峰である。下の写真では峰が一つしか見ないが、最後の写真で分かるように両方を合わせると三つか四つの凸凹があり、特異な山容が私達の目を引いた。 9:20に「高岳まで あと750m」の道案内を通過する。9:46に大岩に「中間点」と書いてある地点を通過する。 |
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仙酔尾根を登り、大鍋火口壁に近付くにつれ、積雪量がまして、傾斜がきつくなってくる。9:36に足場が良い所で休憩をとり、周囲の景色を眺めたり、水分をとったりしてエネルギーを貯える。溶岩には黄色のペンキで道案内がしてあるし、一定の間隔で2mばかりの木のポールが立ててあるので、良い目印になる。
10:12に前に立ちはだかる大岩の下で休憩し、10:36に一本のポールの所で休憩する。壁のような急傾斜の溶岩を登っていると、11時頃からガスが出始めてきた。11:08に火口壁の平らな登山道に出て来た。そこには下のような親切な道標が立っている。私達はそこから平たんな火口壁の登山道を高岳に向かってガスと風の中を進む。 11:20に高岳の頂上に到着する。そこには大きな一等三角点がある。ガスがかかっているので、良い集合写真は撮れない。 「たまにはツーショットを」と思って、私のデジカメでシャッターを切ってもらう。ガスで日が当たらず、風もあるので、寒くて昼食をとる余裕は無い。寒暖計を見るとマイナス3度である。みんなで無事登頂を祝して万歳三唱をした後、11:40に中岳に向かう。 |
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高岳を下ると、後は余り高度差は無い。11:40に「中岳まで あと670m」の標識を通過する。中岳に近付くと登山道の火口側に安全の為の柵がしてある。火口からは相変わらず噴煙が上がっている。しかし幸い風向きが良いので、私達の方には来ない。だから特別にガスが臭うことも無かった。「中岳まで あと130m」の標識を通過して、丁度12時に中岳の頂上に到着する。
頂上に登ると、することは決まっている。写真を撮ったり、周囲の山の同定をしたり、私達の場合、特別に万歳三唱がある。そして普通なら正午に近い時間だから昼食ということになる。しかし、この寒さでは下山してから昼食ということになった。 下山し始めた時、一瞬ガスが晴れてきた。今だ、すぐに今来た方を振り返り、夢中でシャッターを押す。このようなこともあるものだ。写真では高岳の向こうの高岳東峰まで微かに見えるではないか。意識して見れば、天狗の舞台も見えるような気さえする。 |
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中岳を出発すると、後は下りばかりである。しかし中高年登山者にとって雪の下りは危険が多い。安全のことを考えて、ロープウエイ駅を目指して、ゆっくりと注意しながら下山する。危険な所には「行き止まり dead end」の看板が立っている。
12:45にロープウエイ駅に到着して、10分間ロープウエイから雪景色を眺めながら仙酔峡駐車場に無事戻ることが出来た。 |
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仙酔峡駐車場に到着した私達は、朝出発した仙酔尾根、その向こうの虎ヶ峰、鷲ヶ峰、そしてガスに隠れている高岳方面を見ながら、自分達が歩いたコースを目で追って、「あの長い尾根を登ったのだ。きつい所もあったが、良い山だった」と思うのであった。
帰宅の支度が終わるとマイクロバスに乗り込んで、阿蘇ファームランドに行き、遅めの昼食をとる。昼食後14:50に出発して15:44に熊本ICから九州自動車道に入る。サービスエリアでトイレ休憩や夕食などをとって、19時に徳山西ICを通過。その後は途中で仲間が下車する。 最後に終点の徳山駅に到着したのは19:30であった。2名の名ドライバーと素晴らしいリーダーのお陰で、みんな楽しいドライブができたし、充実した山行きができた。本当に有り難いことである。一緒に登った皆さんに感謝。 |
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